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うみねこのなく頃に episode1~4 レビュー (07th Expansion) 

ジャンル:ミステリー+ファンタジーサウンドノベル

 

同人ゲーム界で大ヒットを巻き起こした07th Expansionのシリーズ2作目。

 

あまり面白さを予感させるタイトルではないことから、購入前には「大丈夫か?」と思っていたのを覚えています。

それでもこのサークルの作品は毎回発売日には入手しているので、各エピソードは必ず発売日には購入。

 

購入前の期待度はAランク

作品の点数 85点 ランクA

 


 

ゲーム概要

 

 

伊豆諸島、六軒島。 

年に一度の親族会議のため、親族たちは島を目指していた。

議題は、余命あと僅かと宣告されている当主、金蔵の財産分割問題。

天気予報が台風の接近を伝えずとも、島には確実に暗雲が迫っていた…。

 

六軒島大量殺人事件(1986年10月4日~5日)

 

速度の遅い台風によって、島に足止めされたのは18人。

電話も無線も故障し、隔絶された島に閉じ込められた彼らを襲う血も凍る大量殺人。

 

台風が去れば船が来るだろう。警察も来てくれる。

船着場を賑わせていたうみねこたちも帰ってくる。

 

そうさ、警察が来れば全てを解決してくれる。

俺たちが何もしなくとも、うみねこのなく頃に、全て。

 

 

うみねこのなく頃に、ひとりでも生き残っていればね…?

 

 

キャラ紹介などゲームの詳細については公式サイトを参照。

 

各エピソードとも選択肢なしの一本道。結末は一つ。

主に日常パートと惨劇パートの2つから構成されています。

エピソード1は丸ごと体験版でプレイ可能。

 


 

良かった点

 

・OPムービーの質が高いです。特にエピソード4のOPムービーはカットが多く、素晴らしい出来に仕上がっています。Sランク

・OPのボーカル曲とBGMも良曲のレベルです。作品の雰囲気や怖さを十分に出せています。Aランク

・正体のわからない気味の悪さを感じさせる展開は本シリーズでも健在です。エピソード1などはいい意味で予想の斜め上を行く内容でした。評価大幅プラス↑

・事件発生以降の展開はプレイヤーを引き込ませるのに十分な出来でした。中盤以降は非常に中毒性の高いシナリオだと思います。評価大幅プラス↑

・猟奇的な表現など、同人ゲームだから出来る表現方法を上手く活用しているのは非常に好感が持てます。評価大幅プラス↑

・時計の演出が素晴らしいです。単純でありながらも、異常性をよく表している仕掛けだと思います。評価大幅プラス↑

・私自身は使用しなかったですが、シナリオジャンプ機能があるのは便利だと思います。

・Tips等の脇を固める機能がよく出来ています。特にキャラクターの損壊箇所を赤く塗り潰すという仕掛けは面白かったです。

 


 

悪かった点

 

・魅力的なキャラクターが皆無で、まるでキャラクターに共感することができませんでした。評価大幅マイナス↓

・事件発生までの日常場面の描写が退屈でした。評価大幅マイナス↓

・真里亞はもう少し可愛く描いてほしかったなと思います。アニメ版やコミック版に比べると見劣りしています。

・戦闘描写の演出はもっと頑張ってほしかったです。前作のひぐらしからまるで進歩していません。

・セーブやロード画面を呼び出すまでが若干不便です。メニューバーに機能を実装するか、ワンクリックで呼び出せる仕様にしてほしかったです。

・音量調節ができないのも若干不便でした。

・画面の切り替えが重く感じられ、ゲームをプレイする際にはかなりストレスが溜まります。評価大幅マイナス↓

 


 

その他

 

・主人公である戦人のキャラクターは人によって好みが分かれると思います。

・クセのある絵であり、人を選ぶ内容だと思います。猟奇的な表現が作中頻繁に出てきます。

・快適にプレイするにはある程度のパソコンのスペックが必要です。

 


 

総評

 

「ひぐらしのなく頃に」のようなキャラクターの掛け合いを楽しみにしていた人にとっては肩透かしを食らう作品ではないかと思います。

キャラクターの魅力で勝負するというよりも、シナリオに大きく比重を置いた作品です。

非常に人を選ぶゲームである上、総合的には「ひぐらし」に一歩譲るかなという印象を持ちました。

 

しかし、BGMや演出面、何より事件発生以降の面白さを考えれば十分良作の域に達している作品です。

特にシナリオについては同人ゲームで考えると頭ひとつ飛びぬけているかなと思います。

クセのある文章ですが、読み手を引き込ませる力は本作でも健在。

演出についても、時計の仕掛けは単純でありながら凄く効果的でした。こういう仕掛けを考え付くメーカーやサークルは凄いなと感心させられます。

 

ただ、上述したように

 

・魅力が感じられないキャラクター

・ゲームの前半にあたる日常パートの退屈さ

 

などは非常に大きなマイナス要素です。この2つは「ひぐらし」から明らかに劣化していると感じました。

特に日常パートやエピソード4の12年後の話は、読み進めるのが非常に退屈であり苦痛でした。

この辺は読み手を引き込ませる何らかの工夫をしてほしかったです。

 

キャラクターデザインについても触れておくと、真里亞はもう少し可愛く描いてほしかったですね。

アニメやコミック版では真里亞が可愛く描かれているために、後の惨劇シーンでの彼女の不気味さがより際立っていたと思います。

ゲームではその辺が上手く描写されてないので勿体なかったです。

 

 

以下は各エピソード毎の感想。(伏字はネタバレ

 

 

エピソード1

 

序盤は人物紹介に比重が置かれていて、退屈さから何度もゲームを中断することに。

ただ、徐々に非日常を思わせる伏線がチラホラと出てきて、得体の知れない不気味さを感じさせる描写は上手く書けています。

 

何より惨劇が起こってからの面白さはさすがの一言。

最初の事件がかなりインパクトがあったために一気に話に引き込まれました。

この辺の掴みは非常に上手いですね。

 

惨劇は徐々に加速していき、ノンストップで最後まで読ませてくれました。

正直物足りなさが残る場面もあるのですが、全体的には非常に満足できるレベルに仕上がっています。

事前に大して期待してなかったこともあり、非常にインパクトが強いエピソードでした。

このエピソード単体ならば名作レベルの評価を与えてもいいかなと思います。

 

 

エピソード2

 

本格的にファンタジーの侵食が始まるエピソード2。

難易度は極上とのことですが、確かに難易度が高すぎたため完全に推理の意欲が削がれました。

魔女の登場や 使い魔の召喚死者の犯行などは荒唐無稽で完全についていけませんでしたね。

真実を伝える赤い文字という演出は面白いと思いましたが…。

 

一番のマイナス要素はファンタジーが前面に出てくることで、エピソード1で感じた底の知れない怖さが感じられなくなった事でしょうか。

明確にファンタジーで殺害状況が描写されるので、誰がやったのかわからないという不気味さが大幅に軽減されてしまっています。

 

エピソード1に比べれば猟奇的な描写も鳴りを潜めたかな、と思います。

第一の晩の事件のインパクトはさすがだと思ったのですが、そこでの盛り上がりが頂点でした。

 

本エピソードは悪い意味で斜め上の展開だったように思います。

 

 

エピソード3

 

黄金についての隠し場所が考察され、ついに参加者の一人が黄金を発見するというエピソード3。

これで惨劇は防げるかと思いきや、予想外の展開が繰り広げられていくというのは興味深かったです。

 

前回以上にファンタジー色が強いですが、ファンタジーにしても明らかにおかしい描写がチラホラ出てくるのでさすがに疑問を感じました。

つまり、「ファンタジーで行われた犯行は実際の事件とはまるで関係が無いのでは?」ということです。

この辺については作中でも描写されていたような気がします。

そう考えるとファンタジーの荒唐無稽な表現というのは、プレイヤーに気づかせるために敢えてそういう表現をしているのかな?と思いました。

 

今回もこれまでとは違った切り口で物語が進んでいきますが、こういう今までのエピソードとは異なった展開で物語が進んでいくのは面白いですね。

そろそろ黄金の隠し場所についても触れてほしいと思っていたので、期待通りの展開になってくれたのは嬉しかったです。

物語の締めもよく出来ていて、エピソード4に上手く繋がる終わり方をしているのは高く評価できます。

はあるん

エピソード2で評価がガクッと落ちたのですが、このエピソード3で上手く持ち直してくれました。

 

 

エピソード4

 

日常パートに代わり、12年後の物語と六軒島の事件の2つで構成され、交互に話が展開されていくエピソード4。

 

ところが、この12年後の物語がまるで面白くないため、読み進めるのが非常に苦痛でした。

12年後の話と六軒島での話が交互に展開されるのですが、おかげで六軒島パートの話のテンポが非常に悪いです。

私としては六軒島の事件が早く見たいのに、時折挿入される12年後の話のせいでお預けを食らうことが頻繁にありました。

 

事件を異なった角度から検証するという意味では12年後の話も意義があるのかもしれません。

ですが、Tipsの形式で本編とは独立した形で進めてもよかったのでは?と思います。

 

12年後の話の主役である縁寿に全く共感できなかったのも大きなマイナスでした。

つくづくこの作品には魅力的なキャラクターがいないなと思わされます。

ある意味このエピソード4が一番ストレスが溜まる話でした。

 

肝心の六軒島の事件ですが、全体的な流れはなかなか面白かったです。

本編では六軒島の事件が終わらず、お茶会でその後の顛末が語られるという演出もよかったです。

ここで明かされる真実は非常にインパクトがありました。

 

この真実を踏まえて考えると、エピソード1で明らかに怪しい人物がいますね。

エピソード5のOPムービーを見ると今度はその人に焦点が当てられるのかな?と注目しているのですが…。

また、エピソード2ラストの金増の書斎での出来事は何を意味するのだろうか?と考えさせられてしまいます。

 

意外なのは、鳴り物入りで出てきた縁寿このエピソードで退場してしまったことでしょうか。

縁寿と戦人の組み合わせによる活躍をもっと見たかったのですが残念です。

解決編では、戦人の成長と活躍に是非期待したいです。

 

 

最後に

 

この作品は推理は可能か不可能かをウリにしています。

が、これで推理が不可能だったら興醒めなので、まずほとんどの方がミステリー説を推していたのではないでしょうか。

 

それでも、「もしかしたら本当に現実での犯行は不可能なのか?」と思わされる箇所がいくつかあるのは大したものだと思います。

冷静になって考えるといろいろな説が出てくるのですが、ゲームをプレイしている最中はそういう可能性にまるで思い至りません。

エピソード3のクライマックス場面での魔女との応酬がその最たる例でしょうか。

この辺のテキストの力強さと演出は見事なものだと思います。

 

 

さて、解決編のエピソード5の発売日まで一ヶ月を切りました。

個人的に解決編に期待することとしては、ズバリ説得力のある答えの提示でしょうか。

製作者にはぜひ説得力のある解を解決編で提示してほしいです。

 

前シリーズのひぐらしは真相は残念でしたが、結末へと至る過程や音楽、演出面などで大きく評価を上げたので、この作品にも強く期待したいです。 

解決編であるエピソード5への期待度はSランク

新規OPムービーとボーカル曲の出来が結構いいので、今の段階からかなり期待しています。

 

 

 

以下は個人的に気になっているところ

 

どうでもいい事ですが、島に上陸した二日間は必ず嵐が上陸していますが、これは世界のルールに関係しているのでしょうか?

多層世界をウリにしているなら嵐が上陸しない2日間というのがあってもよさそうなのですが…。

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大まかな評価基準
作品の点数

S:85-100点 名作

A:70-85点  良作

B:60-70点  佳作

C:60点以下   普通以下

 

BGMやムービー等を評価する際

Sランクが名曲・名作レベル
ランクが良曲・良作レベル

期待度の目安

 

S:名作クラスの作品を期待

A:良作クラスの作品を期待

B:作品に過度な期待はしないレベル、もしくは発売日には買わないが、安くなったら買いたいレベル

C:店頭で衝動買いレベル

 

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